錠剤のシート

こんにちは。シングルマザーのRainyです。

午前中、あまり陽の入らない我が家。コーヒーを淹れて、教科書を広げて。今までにあったことを少しだけ考える。目の前の植物が作る「光と影」の景色が、自分の気持ちに寄り添ってくれるのが好き。

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錠剤のシート

薬を飲んでいるところを見た友人に「なにそれ信じられないんだけど」と驚かれる。何のことかと思ったら、秩序なく錠剤を取り出しているところにドン引きしたらしい。錠剤の入っている部分といない部分が入り混じったシートは、見ているだけで気持ち悪くて仕方ないのだそうだ。

友人によると「錠剤は端っこから取り出すもの」らしい。錠剤がなくなった部分はその都度折り取って処分するんだそうな。ほお、マメな人だ!と思う。

「まだ錠剤があるところ」を探すのって面倒だなあと思っていたけれど、そんな解決法があったとは。目から鱗である。そんな裏技を知っているのなら、もっと早く教えてくれたらいいのに、と言いたくなる。「あなた絶対ADHDだよ!」とまで言われ、それも確かにそうなんだよなあ。と納得する。

以前、WAIS-IVという発達検査を受けたことがある。Momoと元夫に発達障害の診断がついているため、自分自身についても調べてみたいと思ったのが理由だ。

WAIS-IVとは、4つの観点と総合的なIQを測る面接形式の発達検査だ。このテストだけをもって発達障害の診断がつくものではないが、各能力のIQの差が大きいほど(具体的には15以上ある場合)、発達に課題があるとされている。例えば、Momoの場合も元夫の場合も、一番得意なものと苦手なものの間に40程度のIQ差があった。

一方私の場合、各能力のIQにはほとんど差がなかった。ただし(ここがミソなのだが)、物事を処理する際の癖として「あまり重要でない情報がとても抜け落ちやすい」という結果が出た。例を挙げれば、メモするまでもないような些細な情報がすっぽり抜けてしまうというようなことだ。

この結果を見たとき、「ああ、私が人生でやらかしてきた失敗は全部これで説明がつくわ」と思って降参(?)した。

もっと詳しく検査をしたら、自分には「不注意優勢型ADHD」の診断がつくんじゃないかと思う。上述した薬のこともそうだけれど、何をやるにもモグラ叩きなんだよね。

まあでも。モグラ叩きはモグラ叩きで悪いことばかりじゃないのでは、とも思ったりする。注意散漫なためいろんなものに興味を持てたり、行動力があったり。もちろん仕事や勉強では細心の注意を払わなければいけないけれど、ADHDならではのジャンプ力、みたいなものはあるんじゃないかなあと思う。

Momoの自閉症スペクトラム(ASD)も同じで、いわゆる定型発達の人間にはできないことができたり、発想が型にはまっていないなあと思うことがあったりする。ついつい苦手な部分にばかり目を向けてしまいがちだけれど、得意な部分にスポットライトをあてなくちゃと反省する。

そもそも。定型発達の人間が少数派の世界があったら、いわゆる「普通」とされるのがASDの側なんだよな、と考える。

余談だけど、薬の件を別の友人に話したら、とある写メが送られてきた。それは瓶いっぱいに溜めてある空の錠剤

私のシートを見て友人がドン引きしたように、今度は私がびっくりする。これは。一体なんのためにとってあるのだろうか。

世の中って、いろんな人がいて当たり前で。現代ではたまたまASDやADHDが注目されがちだけれど、そんなのって氷山の一角なんだろうなと思う。もとを正せば、同じ人間なんてこの世に一人もいないんだからなあ、と思う。

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